元のら猫だったうちの子が、よく窓の外をじっと見つめています。
鳥が飛ぶ方向を追ったり、風で揺れる葉っぱを目で追ったり…。
その姿を見るたびに、ふと不安になるんです。
「外に戻りたいのかな?」「野良で自由に過ごしていた頃のほうが幸せだったのかな?」と。
だって、野良時代のうちの子は本当に自由でした。
・虫を追いかけて全力で走り回る
・他ののら猫とじゃれたり、ケンカしたり
・隣の畑でゴロゴロ転がって遊ぶ
・気が向けば道路を横切って別のエリアへ冒険に行く
外での自由さを知っているからこそ、今の暮らしが本当に幸せなのか、私が保護したことは正しかったのか、答えが出なくなることがあります。
同じように悩むあなたへ、少しでも心が軽くなるように、猫が“外を見る理由”と“本当の気持ち”をお伝えしたいと思います。
猫が外を見るのは「縄張りチェック」と「刺激探し」

元のら猫に限らず、猫は本能的に環境を観察する動物です。
外には、
・鳥の鳴き声
・葉っぱの揺れる音
・虫の動き
・通りすぎる人
・風の流れ
など、とにかく刺激がたくさんあります。
猫にとって窓辺は、“安全な場所から世界を観察できる特等席”。
のら猫時代の名残で、外の様子を把握する癖が残っている子も多いです。
つまり、
外を見る=外に出たい
ではなく、
外を見る=本能のお仕事時間
ということなんです。
「外に出たい」気持ちがゼロになるわけではない

とはいえ、のら猫時代の記憶が残っている子は、ふとした瞬間に外の匂いを懐かしむこともあります。
これは“人間で言うと昔よく行っていた公園を思い出すような感覚”に近いかもしれません。
ただ、猫は現実的な生き物。
現在の環境が「安心で快適」だと判断すれば、外への執着は徐々に薄れていきます。
あなたの家で
・毎日ご飯がもらえる
・雨風をしのげる
・危険がない
・あたたかい布団がある
・優しい人間がそばにいる
これらをしっかり理解すれば、
猫は**「ここが自分の縄張り」**と認識し、徐々に落ち着いていきます。
外で自由に生きることは、幸せなのか?

のら猫時代の姿を見ていると、確かに“自由”に見えます。
でも、その裏側には
・交通事故
・病気
・ケガ
・野良同士のケンカ
・飢えと寒さ
・寄生虫
・人間による危害
こうした大きなリスクが常にあります。
外の世界は、猫が想像以上に過酷です。
実際、動物愛護団体の調査では、のら猫の寿命は 3~5年 と言われ、
お家で暮らす猫の寿命(平均14~16年)と比べても、驚くほど短いのです。
自由=幸せ
とは限らない。
むしろ、
長く、安全に、生きたいだけ生きられる環境こそが猫の幸せと言っても良いと思います。
“保護したことは正しいか?” の答え

あなたが今感じている
「保護しない方が良かったのかな?」
「自由を奪ってしまったのかな?」
その気持ちは、とても優しい飼い主さんだからこその悩みです。
でも、猫はあなたを“縄張りの仲間”と認めて、毎日を安心して過ごしています。
温かい部屋で、ごはんを食べて、怪我の心配もなく眠れる。
それは、外ではなかなか手に入らない“幸せ”です。
だから、答えを言うなら——
あなたが保護したことは、間違っていません。
むしろ、
「その猫が長生きできる未来」をあなたが与えたのです。
外を見るのは、過去を懐かしんでいるだけかもしれないし、単に鳥を見たいだけかもしれない。
でも、
“外ではなくあなたの家を寝場所に選んでいる”
その事実こそが、猫の答えだと思います。
最後に:悩むあなたへ

保護した後に不安になる気持ちは、本当に良くわかります。
私も同じように悩み、答えが出ずにモヤモヤした日がありました。
でも今なら言えることがあります。
猫は、過去ではなく“今の快適さ”で幸せを判断する動物です。
その猫が今、あなたの家で眠っている。
それが、すべての答えではないでしょうか。
あなたに保護されて、その子はきっと幸せです。


コメント