レジャーなどで河原や海岸などに行って綺麗な石を見つけたことはありませんか?

これってなんて種類の石なの?
子供などは特に綺麗な石や変わった形の石を拾ってきて見せてくれます。
急に言われると何の種類の石なのかわからないし、見分け方もわからず困ってしまうこともあるでしょう。
石の種類や性質の見分け方は、新鮮な表面を観察することが大切です。
表面とは石を拾った時のそのままの外見のことです。
特に河原や海岸などに落ちている石や、岩場の石は観察に適しているのです。
そんな時は石をよく見てどんな特徴があるのかを観察してみましょう。
それでは岩石の見分け方と方法をご紹介していきます。
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石の種類を見分ける方法を学ぶ前に違いを理解する

石と岩石の違い…似たような感じでどこが違うのか気になりますよね?
まず、石とは岩石の他にも鉱物(結晶)からできたものを意味しています。
例えば「ダイアモンド」「サファイア」「ルビー」などの宝石は石と呼ばれています。
対して岩石は鉱物やガラスが集合体でできたものなのです。
例えば花崗岩を見分けて調べてみましょう。
白い粒(斜長石)・淡いピンクの粒(カリ長石)透明感のある粒(石英)黒い粒(黒雲母)
この4種類の鉱物が入っていることがわかります。
鉱物 | 岩石 |
一粒の結晶でできている | 鉱物やガラスの集合体 |
例:ダイアモンド | 例:花崗岩 |
このように、石の方が岩石よりも広い意味で使われる言葉なのです。
石について調べる前に石のでき方や、でき方による石の特徴について見分ける前にお話しておきます。
石の種類でき方によって決まります。
岩石は火成岩・推積岩・変成岩の3種類に見分けられます。
石と岩石を見分ける方法は表面を見る
石と岩石を見分ける方法は、岩石の場合新鮮な表面に出ている鉱物の種類・全体の色・模様(スジが入っているか等)で判別して名前を付けていきます。
鉱物の名前は図鑑を参考にします。
発見された時の状態・全体の様子・粒の大きさ・形を見るのがポイントです。
同じ鉱物でも色が違ったり見かけが違ったりして見分けにくいこともあるので注意します。
以上がおおまかに岩石を見分ける方法です。
火成岩はマグマが冷えて固まった岩石を示している
火成岩ですが、「火」が何を表しているのでしょうか?
火はマグマを表し、マグマが冷えて固まってできた岩石です。
マグマが噴火しできた火成岩にはさらに火山岩と深成岩に分けられます。

火山岩はマグマが地表、または地下の浅いところで比較的短時間で固まったものです。
結晶になりやすい鉱物は大きな結晶になります。
しかし、結晶になりにくい鉱物は結晶が完成しないうちに固まってしまいます。
そのため細かい結晶や結晶になっていない鉱物の集まりである石の中に斑晶(結晶)が混じった斑晶組織というつくりが見られるのが特徴です。
火山岩の種類
- 流紋岩
- 安山岩
- 玄武岩
これが火成岩の種類となります。
深成岩はマグマが地下の深いところで長い時間をかけて冷え固まったものです。
等粒状組織が見られるのが特徴です。
等粒状組織とは、マグマが地下の深いところでゆっくり固まると鉱物が大きい結晶となり、大きさもほぼそろった状態になる。
火成岩は含まれる鉱物の種類もさまざまです。
深成岩の種類
- 花こう岩
- せん緑岩
- 斑れい岩

覚え方は「新幹線はかりあげ」と覚えます。
しん(深成岩)か(花こう岩)ん せん(せん緑岩)は(斑れい岩)か(花こう岩)り(流紋岩)あ(安山岩)げ(玄武岩)
と覚えます。
見分けるための色は花こう岩・流紋岩は白っぽく、斑れい岩・玄武岩は黒っぽくなります。
これは含まれる鉱物が違いで、花こう岩・流紋岩は無色鉱物の割合が高く、対して斑れい岩・玄武岩は有色鉱物の割合が高いのです。
簡単に無色・有色鉱物をまとめました。
無色鉱物 | 有色鉱物 |
---|---|
石英・チョウ石 | 黒雲母・カクセン石・キ石・カンラン石 |
これで深成岩・火山岩の岩石はバッチリです!
堆積岩は既存の岩石が風化してできた岩石
堆積岩とは、れき・砂・泥・火山砕屑物・生物の遺骸などの粒が、海底や湖底・または地表に堆積し固まってできた岩石です。
れき岩・砂岩・泥岩・火砕岩・チャート・石灰岩・石炭などに分類されています。
岩の種類 | 説明 |
---|---|
れき岩 | 粒の大きさが2㎜以上の小さい石が固まってできたもの |
砂岩 | 粒の大きさが0.06㎜~2㎜の砂粒が固まってできたもの |
泥岩 | 粒の大きさが006㎜以下の粘土や細かい粒が固まってできたもの |
火砕岩 | 火山から噴出された砕屑物が堆積してできた岩石 |
チャート | 沈殿した石英やケイ酸質の殻をもつけい藻や放散虫の死骸が堆積してできた岩石 |
石灰岩 | サンゴや貝など石灰質の骨格や殻の生物の死骸が堆積してできた岩石。 たまに化石になる。 |
石炭 | 太古の植物が完全に腐って分解する前に地中に埋もれ、長い期間地熱や地圧の影響を受け炭素が濃集して生成した物質 |
これらの破片は水や風に集められて地層となり、続成作用(硬い岩石になる作用のこと)を受けて堆積岩に変化するのです。
また、水からの鉱物が出てきてできる岩石の岩塩も堆積岩の仲間となります。
変成岩は高温や高圧により変化してできた岩石
変成岩は文字通り火成岩と堆積岩が変化してできた岩石です。
地下の高温や高圧によって新しい鉱物や組織ができて変化します。
変化するはたらきを変成作用といいます。
マグマが地下で冷える時周りの石が熱による変成作用を受けます。
この作用を接触変成作用といいますが、これはマグマの近くの狭い範囲でしかなりません。
接触変成岩により泥岩などは硬い変成岩になり、石灰岩は大粒の結晶が集まった大理石(結晶石灰石)になります。
キラキラしていて綺麗なことが多く、しま模様が見られることもあります。
また、一定方向に割れやすくなります。
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石の種類を調べる時は準備を万全にして安全に!

それでは早速石の種類を調べたいところですが、気を付けるべき点があります。
服装や道具の準備を万全にして水難事故などに合わないよう安全に行いましょう。
- 水辺へ採取に行く場合は水難事故を防ぐため、急流や深いところに近づかない
- 雨やダムの放流などで急に増水して事故が起こる可能性があるため注意する
- サイレンやアナウンス・警報に注意する
- 石を砕く際は石の破片が目に入らないように防護めがねで対策すること
海や川は水難事故を起こしやすいので特に注意して採取を行いましょう。
それでは準備するものをご説明します。
- 服装作業のしやすい服装を選ぶ。
頭を保護するため帽子もかぶる。服装はジャージのように動きやすいもの
- 靴滑りにくいゴム底の長靴を履く
草履やサンダルなどは脱げやすく足の保護ができないので危険 - 軍手ハンマーを使用する時に必要。
手の保護のため着用する。 - 袋採取した石を場所や種類によって小分けしていれるもの。
ビニール袋でもいいが、破けにくい袋がよい
- 岩石ハンマー石を割って調べるために必要
- 防護メガネハンマーで石を砕く際に破片が目に入らないように使用する
- ルーペ石を拡大して調べるのに必要
- 筆記用具ぺん・メモ帳・マジック
採取場所や状況の記録や、袋に石の種類を分別した時に番号を書いておくのに便利
- 救急セット万が一怪我をした時に必要
以上が石の採取に必要な道具となります。
また、できればカメラや携帯電話・食料や水も用意しましょう。
非常時の連絡用に携帯電話が必要となります。
水辺に石を採取しに行く時はカメラや携帯電話などを落とさないように気を付けましょう。
川原の石の種類を調べるのに外見だけでの判断は難しい

それでは今回は川原にある石の種類を調べてみましょう。
岩石は動物や植物とは違い、見た目や形などで種類を判断するのは難しいのです。
外見だけで分類すると非常に多くの種類に分かれてしまいます。
上流の岩石を調べることで珍しい岩石発見の可能性あり
初めは表面から観察しますが、表面だけでは種類の判別が難しいです。
岩石を割って中を見ると、化石などの有無や割れやすさや石のでき方で判別しやすくなります。
岩石は名称が同じものであっても地域が異なると見た目が大きく違って見える岩石もあります。
そのため図鑑で調べても違う岩石のように見えてしまい、役に立たないことも多いです。
また、採取する場所ですが下流の方より川の上流にある岩石がいいでしょう。
現在は流れ込むことのない上流の岩石が過去に流れ込んでいたということもあります。
そのような場合、現在はその川の流域にはない岩石が川原に存在していることがあるのです。
過去に流れ込んだ岩石が堆積していてそれが削られて現在の川原に流れてくるということもあります。
なるべく上流の岩石を調べることによって、現在にはない岩石を発見できるかもしれません。
採取した石の見分け方は割って観察する!!
まず、石を見分けるには石をよく観察し調べます。
表面が汚れていて風化している場合は、ハンマーで割って断面をルーペで観察します。
先程も述べましたが、特定の方向に割れる石やそうでないものもあるので割れ方を調べる時にも注意して見ておきましょう。
割って観察するとわかることをまとめました。
< 割って観察するとわかること >
- 割れた断面に化石が見つかれば堆積岩である
- 化石がなかった場合は粒の形や大きさに注意!ハッキリと結晶になっていれば火成岩の可能性が高い
- 斑晶組織か等粒状組織か、色は白っぽいか黒っぽいかをチェックし図鑑で確認する
- 粒が丸みを帯びている場合は堆積岩の可能性が高い
- 粒の大きさによって、泥岩・砂岩・れき岩に分けることができる
- 石灰石は粒が見られませんが傷つきやすく薄い塩酸を少しかけると泡を出しながら溶ける
- チャートは傷がつきにくく、塩酸をかけても溶けない
- しま模様がある、一定の方向に割れやすい石は変成岩の可能性が高い
しかし、火成岩や堆積岩にも同じような特徴をもつものもあるのでしっかりと図鑑で調べて確認をすることが大切です。
河原や海岸に行った際も、気になる石探しをすると思い出に残るアクティビティになりますね♪
まとめ

- 石の種類や性質の見分け方は、新鮮な表面を観察することが大切
- 石と岩石の違いは石とは岩石の他にも鉱物(結晶)からできたものを意味している
- 火成岩の火はマグマを表し、マグマが冷えて固まってできた岩石
- 深成岩はマグマが地下の深いところで長い時間をかけて冷え固まったもの
- 堆積岩とは、れき・砂・泥・火山砕屑物・生物の遺骸などの粒が、海底や湖底・または地表に堆積し固まってできた岩石
- 変成岩は地下の高温や高圧によって新しい鉱物や組織ができて変化した岩石
- 石を調べに行く際は服装や道具の準備を万全にして水難事故などに合わないよう安全に行う
- 岩石は動物や植物とは違い、見た目や形などで判断するのは難しい
- 種類の見分け方はハンマーで割って断面をルーペで観察
石や種類を見分ける方法は採取した石や周りを調べることによっていろいろなことがわかります。
最初は石を見分けるのは少し難しいですが、この石が何なのかわかると楽しくなりますよ。
ぜひチャレンジして楽しく調べてみましょう。
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